人はこうして沼に溺れる。

沼に堕ちていく哀れなオタクの姿を晒すブログ。明日海りおさんをきっかけに宝塚歌劇を観るようになり、今は再演1789をきっかけに堕ちた加藤和樹さんの沼から抜け出せない日々を送っています。

『君の夢の中で』でアンリが考えていることとは

 

購入以来、毎日飽きもせず

フランケンシュタイン』のDVDを見ています。

 

全編オーディオコメンタリーが付いているのですが、

それを聴いていると、演出の板垣さんはあまり

役柄の内面には口を出さない方針の方のようで、

「見ていておかしいと思わなければそれでOK」

「立ち位置の制限が色々あるのだから、

 中身は演者の好きにしてくれ」

という考え方のようです。

 

だからこそ、ビクター×アンリ4パターンに

あれだけの個性が表れたんですね。

役者の役作りが皆違うから、当然観客の

受け止め方も違ってくる。

 

そして、特にわたしの大好きな『君の夢の中で』

におけるアンリの役作りや想いが、和樹さんと

遼生さんでまったく違ったので、お二方の発言と

わたしが感じたことなどを、

つらつら語ってみたいと思います。

初演は見ていないのですべて再演での話です。

 

 

そもそも、君夢でのアンリ、

和樹アンリはすっごく嬉しそうなのに

小西アンリは悲愴に満ちた顔してるじゃないですか。

もうそこからして違うわけです。

 

わたしは最初に和樹アンリを見ているので

「ビクターのために死ねるのが

 本当に嬉しいんだな」

と思っていて、それが基準のつもりでいたら、

小西アンリはもう見るからに、

本当は死にたくないって顔してたんです。

そんなの見ちゃったら、

「え、和樹アンリめっちゃ幸せなヤツじゃん」

と思えて、今まで漏れなく君夢で泣いてたのに

次に和樹アンリの君夢見たときはまったく

泣けなかったのが自分の中で面白かったです(笑)

あんまりにも幸せそうに死んでいくから…w

 

で、実際和樹さんが君夢のアンリについて

語ってくれたのは、総じて言えば

「ビクターの役に立って死ぬことこそ

 僕の生きる意味。だから嬉しくて仕方ない」

 

…うん、でしょうなあ(笑)

それだけビクターという人物に惚れ込んでいた

ということで、和樹さんも

「『恋をした』という歌詞に引っ張られた」

と言っていました。

ビクターのためなら、死ぬことなんて怖くない。

 

それを受けてアッキーさんのビクターは

泣きながらもアンリの決意を受け止めようと

しているように見えるんだけど、

カッキーさんのビクターは泣き崩れるんです。

アンリはめっちゃ幸せで笑顔なのに、

泣くばかりのビクター…

だからかきかずの組み合わせって

一番「ビクターがかわいそうに見える」

組み合わせなんです。

 

で、これが小西アンリになると。

 

単純に言うと

「俺だって本当は死にたくねえよ…」

みたいな感情が入ってくるんですね。

 

遼生さんがこの時の役作りとして語ったのは

「頑張ってビクターのために冷静でいるけど

 本当は死にたいわけがない」

 

小西アンリはいつも冷静だなあと

観劇した時に感じたのですが、

実際は「冷静でいようと努めていた」

という感じだったんですね。

 

今改めてしっかり見ると、

「これはたぶんあの日 さだめられた運命

 今僕にはわかる その時がやってきたと」

という歌詞、和樹アンリはビクターに

語りかけているように感じますが、

小西アンリはそれ以上に自分自身に

言い聞かせているようにも思えます。

 

ビクターのために死ぬ覚悟を決めたけど、

本当は死にたくない。

ビクターともっと研究を続けていきたい、

一緒に未来を見たい、と思っている。

 

そんなアンリと、泣きじゃくる柿澤ビクターが

組み合わさると、

「4パターンで一番悲愴な組み合わせ」

が出来上がるんですね…

だって二人とも幸せじゃないんだもん。

かきこには個人的に一番泣けました。

 

これが中川ビクターだったらどうなったのか…

見られなかったのが非常に悔やまれます。

 

 

 

……と、ここまで考えていたところで、

衝撃の発言がありました。

 

先日始まった日テレプラスの番組

中川晃教 Live Music Studio」

その初回のゲストは和樹さんでした。

当然、フランケンの話にもなったのですが…

 

「(アンリは)夢を叶えるために自らの体を材料に

 しなさいと言って死んでいくじゃないですか」

 

「自分の体を材料にして君の夢を叶えてくれ

 って言って首を斬られる瞬間に歌う

 『君の夢の中で』」

 

って発言をアッキーさんがしまして…

 

 

…!?!?

 

って思いましたよわたし。えっ?

だって、アンリ、一言もそんなこと

劇中で言ってないじゃん!!!!!

 

劇中で名言していないからこそ、

わたしは小西アンリを見た時に

 

「ああ、このアンリは全部わかってる。

 自分が死んだ暁にビクターが何をするかも…

 でもわかってるからこそ、

 『自分を生き返らせてくれ』だとか

 『自分を実験材料にしてくれ』とかは

 絶対に言わないんだよなあ」

 

と感じて涙が止まらなかったし、

どちらのアンリにせよ世間には

「ビクターを生かすこと以上のことは

 考えていないように思う」

というような感想もあったわけで…

 

 

こんなにハッキリ言われてしまったので

「もしかしてわたしが気付いていないだけで

 そう明言している台詞あったか!?」

と思って見直してみたりもしましたが

ないです…よね……???

 

ビクターにアンリの首が欲しい気持ちがあるのは

『僕はなぜ…』で明言していますよね。

でもアンリに「自分の体を実験材料にしてほしい」

という意思があるかどうかは言葉としては

出てきていないはず。

 

台詞で明言していないのであれば、

君夢の歌詞が暗喩ってことですよね。

 

「一緒に夢見るなら 死んでも僕は幸せ

 すべてを捨てても君の夢の中で生きられるなら」

 

これが、そういう意味だってことなんですね?

「僕は死んでも、君の役に立てるなら幸せだから、

 僕の首を材料にして実験を続けて、

 君の夢を叶えなさい

って意味なんですね???

いや、どう考えたってそうじゃんと言われれば

そうなのかもしれませんが…

「僕が罪を被り君の代わりに死ぬことで、

 生き残った君が夢を叶えてくれるなら僕は幸せだ」

という意味にも捉えられると思うんです。

 

まあ、確かに和樹アンリはある意味

「僕が死んでもビクターならきっと

 生き返らせてくれるっしょ!!」

みたいなすがすがしさも感じられますが…(笑)

 

アッキーさんがそう言うってことは

少なくとも二人のアンリからそういう意思を

受け取って演じていたか、あるいは

稽古段階からそういう擦り合わせをしていたか

のどちらかだと思うんです。

 

ここ、副音声でも一切触れられていないんです。

アンリの心情が一番語られていたにも関わらず。

全員当たり前の見解すぎて言うまでもなかった

ってことなんですかねえ…

 

アッキーさんの発言がなければ

「いろいろ受け止め方がある」

で済んだ話なのに…

どうしてくれるんだ!笑

 

アッキーさん、カッキーさん、

和樹さん、遼生さん

どなたでもいいので、

役作りについて記憶がなくなる前に

真相を教えてください…笑

 

 

ちなみに、副音声の発言はわたしが要約した

ものですので、実際の全容を知りたくて

まだDVD持ってない方はぜひ

両パターン購入してください!(ダイマ)

収録の時系列的に、あきかず→かきこにの順で

見るといいですよ♡

 

アッキーさんの番組も

再放送あるようなのでそちらもぜひ!(ダイマ)

贅沢な内容になっていますし、

アッキーさんの『君の夢の中で』と

和樹さんの『後悔』はここでしか聴けないですよ…

 

と、いうわけで

長々と語ってきましたが…

 

最後までこれを読んでくださった方は

わたしと同じようにフランケンの沼に

堕ちている方が多いと思いますので…(笑)

共感や、「わたしはこう思った」などの

コメント等お待ちしております!!!