人はこうして沼に溺れる。

沼に堕ちていく哀れなオタクの姿を晒すブログ。明日海りおさんをきっかけに宝塚歌劇を観るようになり、今は再演1789をきっかけに堕ちた加藤和樹さんの沼から抜け出せない日々を送っています。

明日海りおさん。

 

第27代花組トップスター、明日海りお。

本日で、任を終えます。

長い間、ありがとうございました。

 

 

なんて誇り高く自信に満ちた挨拶なんだと思いました。

涙が止まりませんでした。

 

 

 

もう日付かわって昨日、

明日海さんがついに宝塚を卒業しました。

今までは来るべき時が来たんだと

冷静に受け止めていましたが、今こうして

ものすごくさみしくてさみしくて仕方ないのは

多分いま初めて「明日海さんの退団」を

実感したからだと思います。

ほんとにほんとにさみしくて泣きそう。

 

 

黒燕尾で大階段を降りる明日海さんを見たとき、

「黒燕尾の明日海さんが、いちばん綺麗だ…」

って思いました。

今までそんなこと思ったことなかったんですが、

「いちばん綺麗だよ」って…思いました。

やっぱり黒燕尾は泣いてしまいますね。

 

サヨナラショーは予想に反して泣かず、楽しく

見ることができました。

それよりも、紋付袴で大階段を降りてきたときに、

ものすごく涙があふれてきました。

「この時が、明日海さんにも来たんだな」って…

とっても美しかったです。

 

お花渡しは、まさかのしずくちゃん

しずくちゃんがお花渡しだって予想してた人、

少なかったんじゃないでしょうか。

月組の新人公演の主演を2作も一緒に務めた同期。

だいもんと合わせて、月組花組それぞれで

一緒に作品を作り上げてきた同期を選ばれたんですね。

 

あかりちゃんのお花渡しにぴーちゃんが来たのも

泣けました。最後に残った91期だもんね。

くみちゃんのお花渡しの時に、90期だけになったのも。

同期が3人で、上級生だからできたことですね。

 

 

明日海さんのトップスターとしての5年半は、

花組の」トップスターになりたくて

もがいてきた5年半なんだと思います。

 

今思えば、組替えして1年でトップスターなんて

特に明日海さんのような繊細な性格の持ち主には

とっても苦しいことだったと思います。

 

花組らしくない、そう言われていたことも、

おそらくは明日海さんの耳にも入ってきたでしょう。

 

だけど、「EXCITER!!」をやらせてもらえて、

「乾杯」の黒燕尾をやらせてもらえたことで、

たぶん「花組の」トップスターとして認められたって

思えたんだと思います。

サヨナラショーでも本公演の作品がほとんどなのに

その中でEXCITER!!やっちゃうんだから、

とっても嬉しかったんだろうなと。

 

そして、「花組の」トップスターになれたという

自負があったからこそ、この挨拶が生まれたのでしょう。

 

「第27代花組トップスター、明日海りお。

 本日、任を終えます」

 

立派な、立派な花組の主演男役さんでした。

 

 

「わたしはトップさんなんだから大丈夫」

そう思えるまでに、どんな計り知れない

苦悩と努力があったのか。

想像したところで、わたしたちなんかの想像を

はるかに超えるものだったでしょう。

それでも、わたしはトップスターであると

自信に満ちた明日海さんの姿を見られたとき、

わたしにとっての「ああ、よかったな」と

明日海さんへの「よかったね」が浮かび、

とても幸せな気持ちになりました。

 

明日海さんはきっと、許されるならずっとずっと

男役でいたい方なんだと思います。

どれだけ辛いことがあっても、重い責任が

その華奢な体にのしかかっても、

宝塚が好きで好きで仕方ない。

これって、本当にすごいことだと思います。

 

大好きなことを仕事にして、素晴らしい結果を

残してきたこと。

そのために血の滲むような努力をされたこと。

もう見るからに典型的な一人っ子なのに、その上

マイペースを貫いてもなお皆に愛されていること。笑

本当に尊敬の念があふれるばかりです。

 

 

二十歳になる年にハマった宝塚の沼。

そのとき明日海さんはトップスターになりたてで、

一緒に歩ませてもらったような気持ちです。

明日海さんが退団された今年、

20代も折り返しに入ります。

20代前半の青春を捧げた宝塚という世界は、

それはそれは異色で、だけどとても豊かな色に

満ちていて、新しい世界をたくさん知りました。

 

すべては明日海さんのおかげであり、

この先もし宝塚を見なくなる日が来たとしても

この日々はずっとずっと宝物だし、

宝塚を好きになったことを後悔する日は来ない。

そう思えます。

 

明日海りおさん。

ご卒業おめでとうございます。

 

あなたに出会えて本当によかった。

明日海さんのこれからの人生に、幸あれ!