人はこうして沼に溺れる。

沼に堕ちていく哀れなオタクの姿を晒すブログ。明日海りおさんをきっかけに宝塚歌劇を観るようになり、今は再演1789をきっかけに堕ちた加藤和樹さんの沼から抜け出せない日々を送っています。

映画「僕らのごはんは明日で待ってる」の文句と感想を書き連ねる【not宝塚】

 

最近見た実写化映画の文句と感想を

書き連ねるシリーズ第2弾は

僕らのごはんは明日で待ってる」です。

 

あらすじ等はこちらから↓

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』 

 

 

 

わたしは中学生の時から

瀬尾まいこさんの小説が好きです。

瀬尾さんの小説は殆ど読んでいます。

 

瀬尾さんの小説は、日常の生活の

描き方が巧みで、物語の中でものすごく

大きいことが起こるわけではないのに、

引き込まれてしまう魅力があります。

 

その分、実写化って難しいのかもなと思います。

僕らのごはんは明日で待ってる」は

その最たるもので、瀬尾さんご本人も

実写化にあたり公式サイトのコメントで

「平凡な話なのにと驚きました。

 主人公はごく普通の男の子で

 特別なことは何も起きない話だから、

 映画にするのたいへんそうだなあと

 他人事のように思っていました」

とおっしゃっています。

 

だからそんな物語を実写化でどうするのかと

思って観に行って、正直がっかりしました。

物語が起こる順番を変えてしまったのです。

 

原作では、小春が葉山くんに別れを告げた理由は

「おばあちゃんに太陽のような人と

 一緒になりなさいって言われたから」

で、でもそれを振り切って結婚し、

幸せな生活を手に入れたと思った矢先、

小春の病気が発覚する、という流れでした。

 

でも、映画では小春が一方的に分かれた理由は

じつは病気だったから、でした。

それに気づいた葉山くんはカーネルサンダース

抱えて病院に突撃し、小春を励ますという…

 

それじゃあ、恋空と一緒じゃん。

そういう話じゃないんだよこれは。

 

入院生活を共に過ごすことで、

葉山くんは

「兄貴が死んだ経験も役にたつことが

 あるんだな」

と前向きに考えることができるようになるし、

そもそも小春が異常なまでに子どもを欲しがるのは

小さい頃両親に捨てられた経験があるからで、

そこの書き込みも本当に薄い。

 

葉山くんの性格の多くの要素は

「兄貴が長い闘病の末に死んだ」

という経験によって成り立っているのに、

映画の中では「兄貴が死んだ」というのが

ただの「設定」で終わってしまっている。

 

結婚する前に病気になってしまったんじゃ

その経験を前向きに受け入れることなく

終わってしまうし、まして

カーネルサンダースを持って走るような

人にもなれない。

まじで意味わかんない()

 

 

あと、「植物図鑑」の感想でも述べましたが、

こういう日常の何気ない会話を中心に進む

物語こそ、役者の演技力がもろに出ます。

 

新木さんの演技がちょっと…

厳しかったかな。

女優の経験も豊富なはずなんだけど…

小春がいつも仏頂面というか、

怒っているように見える。

まあ笑ったり泣いたりもしているんだけど、

「きみ本当に葉山くんのこと好き?」

って思ってしまった。

葉山くんが一方的に小春に執着しているように

見えてしまったんだよなあ。

 

 

まあ、恋空チックな物語に変えてしまうくらいなら

映画化するなって思いました。

あと、2人ともちゃんと専業の俳優を使え、と。

裕翔は割と昔からジャニーズの中では演技うまいと

思っているけど、それもジャニヲタの贔屓目かも。

 

原作知らない裕翔のファンが一番得する映画かな。

あー、結局植物図鑑と同じじゃないか(笑)