人はこうして沼に溺れる。

沼に堕ちていく哀れなオタクの姿を晒すブログ。明日海りおさんをきっかけに宝塚歌劇を観るようになり、今は再演1789をきっかけに堕ちた加藤和樹さんの沼から抜け出せない日々を送っています。

「Ernest in Love」のグウェンドレン声に関する一考察

 

12日の公演では、初代花組アーネストの4人(樹里咲穂さん、蘭寿とむさん、遠野あすかさん、桜一花さん)がいらっしゃっていたようですね。

 

月組アーネストから入ったクチとしては、花組がアーネストやっていたことを知らなくて、いつだかのブリドリで、望海風斗さんが花組でもアーネストやったんだよ~」って言ってるのを見て、「あ、そうなの!?」って調べたという…(笑)

 

キャストを見て「へえ、蘭寿さんがアルジャノンを!!」ってちょっと衝撃でした。なんかあんまり想像がつかなくて(^_^;)

 

今回の花組アーネストは、全体的に月組アーネストを踏襲しているように感じられて、改めて3つのアーネストを見比べてみても、初代花組だけ少しテイストが違うように感じられます。

個人的には月組テイストが好きなんですけどね。まあ最初に観たからっていうのが大きいかもしれません。

 

どんな作品も、初めて観たものを超えることってあんまりないと思います。

だからエリザベートを初演から観ている方ほど「一路さんを超えるトートはいない」って方が多いように思うし、そしてわたしにとっては、初めて観たエリザベート(映像ですけど)は2014年花組なので、これからたとえ他7人のトートを映像で制覇しても、明日海トートを超えるものはなかなか現れないんじゃないかと思っています。

 

少し話がずれましたが。

 

月組Ver.が好きと書きましたが、「帽子」は花乃ちゃんの方が好きです。

「帽子♪帽子♪」のかわいさったらないです。

 

グウェンドレンには「ぶりっ子な声」「ドスの効いた声」の2種類があって、そのメリハリをつけることによってあのアーネスト特有のちょっとばかばかしくてくだらない喜劇の雰囲気がうまく出るんです。

その使い分けが一番お上手なのは彩乃かなみさんなんですけど、彩乃さんの「帽子」はぶりっ子声が貫ききれていないように感じるところがちょっとあって。

その点花乃ちゃんは最初から最後までぶりっ子声で可愛く歌い上げられているように思いました。

 

それから、2幕で「ロンドンではもう、お砂糖は流行りじゃないの(ニッコリ」というグウェンドレンの言葉にカチンときたセシリイが、紅茶にこれでもかってくらいお砂糖を入れるシーン(笑)

 

紅茶を一口飲んだあとの一言が、

彩乃さんは割とドスの効いた声で「人の言葉がわからないのかしら?」って言うんですけど、

花乃ちゃんは、時に高い声も出しながら

「ひーとーのーこーとーばーがーわーかーらーなーいーのーかーしーらぁ?」

って言うんです(笑)

この違いがおもしろいなあって。あーそうきたかあみたいな。

 

どっちも面白いし、もれなく客席からは笑い声が起こるんですけど、花乃ちゃんVer.だとセリフを言い終わるまでに時間がかかるので、客席がそこまで笑っていられなくて、言い終わるころには一段落してしまうという微妙だけど悲しい現象が起こります(笑)

 

どっちがいいんでしょうねえ?

残念ながらもうアーネストは観に行けないので、DVD出たらもう一度じっくり観察してみようと思います。