人はこうして沼に溺れる。

沼に堕ちていく哀れなオタクの姿を晒すブログ。明日海りおさんをきっかけに宝塚歌劇を観るようになり、今は再演1789をきっかけに堕ちた加藤和樹さんの沼から抜け出せない日々を送っています。

NHKの「カルーセル輪舞曲」を見て思ったこと

 

お正月に放送された、宝塚レビューの番組。

そして早くも地上波初登場、「カルーセル輪舞曲」。

今更ながら感想を書いてみたいと思います。

 

 

レビューなのかショーなのか?

番組を見ていて、

レビューとショーの違いって、実は宝塚の中でも

明確な区別はないのかな、と思いました。

 

番組は「宝塚レビュー」の歴史をたどっていますが、

その中には「EXCITER!!」や「THE ENTERTAINER!」など

公式に「ショー」と銘打っている作品も出てきました。

 

レビューとショーの違いは調べても

よくわかりませんし、

いまだにわたしの中では

「レビュー」=「岡田先生がつくるような感じのもの」

みたいなざっくりした定義しかありません(笑)

 

ただ、後述のように、「カルーセル輪舞曲」は

「ああ、これはショーじゃなくてレビューだ」

と感じました。

 

「これはレビューだ」と感じた「カルーセル輪舞曲」

「カルーセル輪舞曲」は稲葉先生の演出です。

稲葉先生にはレビューのイメージは全くなく、

「Mr.Swing!」や「宝塚幻想曲」など

エネルギッシュで現代的なショーを作るイメージでした。

 

なので、今回ショーを見ていて

「稲葉先生っぽいなあ」と感じるところはあまりなく、

純粋に「実にタカラヅカらしいレビューだ」

と感じました。

 

派手さはないけれども、品よく華やかでクラシカル。

「モン・パリ」を上演したのが月組だからか、

やはりこういう正統派かつ伝統的なレビューは

月組に似合うなあと感じました。

 

でも、これが真咲さん時代の月組だったら

こう思うかはわかりません。

真咲さんはレビューよりショーが似合う人で、

たぶんたまきちはどちらかというと逆です。

「モン・パリ」から90周年というのもあれど、

たまきちがトップスターだからこそ

つくられた作品なのだと思います。

 

たまちゃぴの新しいトップコンビの形

「カルーセル輪舞曲」、なんといっても

ちゃぴの存在感が抜群でした。

 

普通、トップコンビってどうしても

学年差があって、トップ娘役は

「娘役の中のトップ」というよりも

「トップスターの相手役」という面が

強くなってしまいがちです。

 

でもたまちゃぴは、「2人でトップ」というか

ちゃぴが経験とたまきちとの学年差を活かして

「トップ娘役」という名にふさわしい活躍を

してくれているなあと感じました。

 

トップスターとトップ娘役の立場が平等。

当たり前に思えてなかなか現れないコンビの形で、

新鮮で、とってもいいなあと思いました。

 

でも、でも、たまきちのちゃぴを見る目が

優しさと包容力にあふれているんです。

「相手役」という側面もちゃんとある。

わたしはこれに一番やられました。

たぶん5組イチですあれ。

 

稲葉作品の苦手なところ

わたしは稲葉先生のショーが好きです。

「Mr.Swing!」とか、1、2位を争うくらい好きです。

 

ですが、1つだけ苦手なところがあります。

「パレードの真ん中降りがほぼ必ず一人降り」

ということです。

 

階段降りの最初は複数人で、1人降りは

3番手(+別格1人くらい)以降だけでいいです。

なのに稲葉ショーは毎回必ずと言っていいほど、

エトワールからトップスターまで一人降りです。

なんかさみしい。すんごくさみしい。

スターは惜しみなく真ん中で歌わせろよぉ!!

 

でも、Twitterとかで

「としゆりが一人降り嬉しい!」

というつぶやきを複数見かけ、

「確かにそれは嬉しいよなあ…」

とも思ってしまいました。

 

そこらへんはどうにも気持ちの折り合いが

つけにくいですが、でも全体としては

わたしはもっと階段の真ん中降りを

増やしてほしいなあと思っています。

 

 

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