人はこうして沼に溺れる。

沼に堕ちていく哀れなオタクの姿を晒すブログ。明日海りおさんをきっかけに宝塚歌劇を観るようになり、今は再演1789をきっかけに堕ちた加藤和樹さんの沼から抜け出せない日々を送っています。

花組「ポーの一族」感想1

 

ポーの一族を観ました。

 

原作は読んでいないので

比較はできませんが、

読んでいなくてもストーリーは追えるし、

特に違和感は感じませんでした。

 

前回の大劇場で「邪馬台国の風」を観た時

「明日海りおの無駄遣い…」と思ったことを

今でも覚えているのですが、

ポーはその真逆をいく作品でした。

 

エドガーの悲壮感、やるせなさ、妹への愛、

痛いほど伝わってきて、

ナチュラルに感情移入ができました。

 

血を見て理性を失ってしまう瞬間とか

ものすごくドキドキしましたし、

リーベルと話す時だけすんごく

声色があまーくなるシスコンっぷり(笑)とか、

アランに「すべてわかっていたんだね」みたいな

ことを言うときの声には、自信と覚悟と束縛と、

色々なものが混ざった感情が伝わってきました。

 

ゆきちゃんのシーラも素晴らしかった。

エドガーと初めて出会った時の、まだ人間だった

シーラには瑞々しさを感じましたし、

バンパネラになってからのシーラには

妖しい色気が漂っていました。

 

クリフォードに刺されて

命からがら逃げてきたときの蒼白な表情は

とても儚くて美しかったです。

最後まで男爵への愛を貫く心も

行動に表れていてよく伝わりました。

 

まさしくトップ娘役の存在感でした。

 

あと、すごくよかったなと思ったのは柚香さん。

 

まだまだ歌に粗削りな部分は感じられますが、

人生がうまくいかないことへのもどかしさや

エドガーが現れたことへの戸惑いが

すごくよく伝わってきましたし、

なにより存在感が、わたしが想像していたより

何倍も頼もしかったんです。

 

キキちゃんが抜けて、今回から2番手になって、

キキちゃんの存在があまりにも大きすぎたので

大丈夫かなとすごく心配だったんです。

 

宝塚幻想曲の頃の、まだ相手役も2番手も

心から信頼しきれていない明日海さんを

見ているので、あの時に戻ってしまわないかと。

 

でも、杞憂でした。

 

2番手としてじゃなくても、

ずっと近くで見て仕事してきた信頼感や

「この子のことは私がよくわかってる」

という包容力や自信、理解が

明日海さんからもよく伝わってきましたし、

フィナーレの群舞で真ん中で踊るれいちゃんは

とってもとっても頼もしかったです。

 

あと、2幕ラストのギムナジウムの場面で

エドガーとアランが目を合わせるところ、

もうあそこで「何も心配はいらなかったな」と

感じられて、思わず泣きそうになりました(笑)

 

これからみりれいでどんどん素敵な

作品をつくっていってほしいです。

 

 

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宝塚クロニクル2017あおば編

 

大変ご無沙汰しております。

あおばです。

 

就職してから、更新していませんでした。

ブログを書くときはPCで、

じっくり腰を据えて書きたい性分ゆえ、

仕事で疲れた後にはなかなか

ブログを書く気にはなれませんでした。

 

そんなこんなで年末です。

ライブビューイングも含めて、

観劇はそこそこしていたので

振り返ってみたいと思います。

 

 

花組「雪華抄/金色の砂漠」3回(+LV)

花組「仮面のロマネスク/EXCITER!!2017」2回

花組「MY HERO」1回

星組「THE SCARLET PIMPERNEL」1回

宙組「王妃の館/VIVA! FESTA!」(LV)

花組邪馬台国の風/Santé!!」3回(+LV)

雪組琥珀色の雨にぬれて/”D"ramatic S!」1回

花組「ハンナのお花屋さん」(LV)

宙組「神々の土地/クラシカル ビジュー」(LV)

 

なんだか、金色の砂漠が本当に今年だったのか

それだけ遠い昔のことのように感じます(笑)

 

仮面ロマもチケ難の神奈川で、頑張って

1日でマチソワしました。

すごく、みりゆきに合った作品でした。

今でも本当に好きな作品です。

 

MY HEROもキキちゃんの頑張りを観たくて

友達を誘って行きました。

出演者一人一人が輝いていました。

齋藤先生のユーモアセンスも光っていました(笑)

 

スカピンも含めて、3月に怒涛の観劇をした後は

東北に引っ越しまして、感覚としては

LV中心の観劇になってしまったのですが、

初めての長期休暇をムラ遠征にあてたので(笑)、

ムラでサンテたくさんしたのは良い思い出です。

 

べーゆきとサンテできたのは忘れられません!

素敵な花娘たちよ…!

 

そしてLVではキキちゃんの花組ポーズに

大号泣してしまいました。

アーネストからの様々なことを

思い出してしまって。

キキちゃん本当にありがとう。

 

だいきほお披露目は、地元に来てくれたので

見に行きました。

正直ネモとのスター配分がおかしくて

スカスカな印象が否めなかったのですが

だいきほの船出を観られてよかったです。

 

ハンナのお花屋さんを生で観られなかったのは

残念でしたが、LVでもしっかり堪能できました。

重いテーマだったので、正直回を重ねて

観たいとも思えなかったのでこれで

ちょうどよかったのかもしれません。

明日海さんの現代劇はありそうでなかったので

新鮮だったし、ナチュラルな雰囲気の

明日海さんもとても美しかったです。

 

今年最後はまぁさまサヨナラのLV。

これは、生で観てみたかったなあと思いました。

やはりウエクミ先生はすごい。

ロシア帝国ならではの重厚感が

ものすごくよかったです。

以前ロシアに行った時、レーニン廟も行ったので

ロシアの歴史に思いを馳せることもできました。

 

 

今年度後期の長期休暇はちょうど

東京でポーの一族が上演されている頃なので

チケットが確保できれば(難しそう)

また花組充できるかなと思います。

 

あと、東北にいてもLVがあれば

宝塚には触れられることが実感できたので

特に花組以外はLVを積極的に活用して

いきたいと思います。

来年も全国ツアー決定していますし!

 

来年は社会人2年目、いい意味で余裕ができて

ブログも少しは更新できるといいなと思います。

気合い入れて書いたブログは、何より

読み返すと自分が一番面白いので(笑)

 

 

今年も、このブログを訪ねてきてくださった

皆さま、ありがとうございました。

わたしが日々たくさんのヅカブロガー様に

心を動かされているように、わたしも誰かの

心の動きのきっかけになれるように

精進してまいります。

 

来年もどうぞよろしくお願い致します。

 

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「スカーレット・ピンパーネル」感想

 

働き始める前に感想を1本。

ちょっと、あんまり褒めてないので

そういうのが読みたくない方はスルーで。

 

先月、大劇場で

「スカーレット・ピンパーネル」

を観ました。

 

わたしは、まあ前々からなんですが

星組をあんまり熱心に見ていません()

なので下級生とかもよくわからないんですが

でもその分メインキャストや作品に

集中して観れたかなあと思います。

 

全体の感想として、

スカピン団のルイ・シャルル救出大作戦!

ではなく、パーシーとマルグリットの

愛の物語としての側面が強く感じられました。

結婚して、すれ違って、でも困難を乗り越えて

二人はより愛し合う…というラブストーリー。

 

今までの印象として

スカピン団の活躍が物語の主軸であるという

印象だったので、なんだか不思議でした。

どれがだめでどれがいいというのではなくて、

同じ作品なのに全然印象がちがうんだなという

発見がとても新鮮でした。

 

コーラスや群衆の場面は

とても迫力があって、「これがスカピンか!」

と感動しました。

 

 

紅さんのパーシーは、

リーダーシップが元からある人というより、

その性格故に自然と友人が集まって、

その中心にいる、という印象。

 

歌は、音痴ではない。

音程に気を付けて歌っているんだなと。

それはあーちゃんも。

だから椅子からずり落ちることはなかったけど

「聴かせる」まではいっていないと思います。

でも二人の頑張りが伝わってきました。

 

 

あーちゃんのマルグリットは、

やっぱりどうしてもあの眉毛が気になる。

べつにあんな眉毛じゃなくても、

もっとどうにかなったんじゃないかなあ。

「マルグリットはこうじゃなきゃ」という

顔が決まっているわけでもないし。

マルグリットの時はまだいいとして、

デュエットダンスの時すっごくキツイ。

 

お芝居は全体的には気にならなかったんだけど、

ルイ・シャルルの言葉でスカピンの正体に

気付いた瞬間の演技がものすごく安っぽかった。

もう少し目で語ってくれた方が

大人なマルグリットに相応しいと思いました。

 

 

琴ちゃんのショーヴラン。

やっぱり体の小ささが際立ちますね…

あまり踊らないのだからもう少し高い

ブーツはいても良かったんじゃないかな。

 

琴ショーヴランの印象は、

「ショーヴランなのにマヌケじゃない」

 

今までのショーヴランのイメージは

本人は至ってまじめにやってるのに

傍から見たらものすごく滑稽でアホで、

っていうのが強かったんだけど、

琴ショーヴランは傍から見てもアホじゃない。

なんでかはわからないけど

そういう印象を受けました。

まあ小柄でマヌケだったらショーヴランの

凄みや恐さが全部消えてしまって

ただ滑稽なだけになってしまうかも

しれないから、この役作りは正解だと思います。

 

あ、歌はもう、さすがでした。

 

 

かいちゃんのロベスピエール

出番が増えたとはいえ、なんだか印象が薄い()

 

前回越乃リュウさんがやっていただけあって、

なんかもっと渋いイメージであってほしいと

思ってしまうわたし。

恐怖政治のすべてを握っている人物とは

思えなかった。もっと上にお偉いさんがいそう…

これはもしかしたら、普段のかいちゃんの

キャラが邪魔しているのかも…わたしだけかな。

 

 

個人的にいいなと思ったのは

せおっちアルマン&くらっちマリー。

本当に仲が良く信頼しあっている夫婦なんだと

心の底から感じるカップルでした。

せおっちは最近上り調子ですね。

くらっちも良い意味で目立っていて、

星組に来てよかったねと思えました。

滑舌がよくセリフがはっきり聞こえたのも

すごく良いポイントでした。

 

 

 

もうほんと今更なんですけど、正直に言えば

スカピンはみちふうで見たかった。

それは今も変わらぬ思いです。

でも今の星組が紅さんの思い出の作品を

精一杯作り上げている姿に

星組の一体感を感じました。

組ファンだったら、感じることも

全然違うんじゃないかなと思います。

 

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あおばは社会人になりました。

 

社会人になりました。

明日入社式です。

 

あっという間の大学生活でした…。

数ある出来事の中でも、ヅカの沼に

落ちたことはなかなかの大きな出来事です。

 

前回のブログから今日までの間に、

「スカーレット・ピンパーネル」

「MY HERO」

「仮面のロマネスク/EXCITER!!2017」

を観ました。

大学生最後の最後までヅカ充でした。

 

感想もぼちぼち書きたいのですが、

なにせ明日から働き始めるので

どれだけ書けるか…

最近まともな感想を書けていないなと

思っているので、がっつり書きたい。

 

社会人になり、東京からも離れましたが

地方でできる限りのヅカ充を

していきます!

スカステも入れば見られる環境だし!

 

社会人になったあおばも

どうぞよろしくお願いします。

 

 

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早くもまぁさまロス&だいきほの未来

 

こんばんは。

 

退団まであと半年以上もあるのに、

今から深刻なまぁさまロスに陥っています。

 

 

この怒涛の発表があった数日間、

なぜブログを更新しなかったかというと、

旅行に行っていたからです。

 

ディズニーランドでまぁさまの退団を知り、

明治村でまぁさまの退団会見の記事を読み、

トヨタ産業技術記念館でだいきほトップを知りました。

 

どこに行っていたかまるわかりですね(笑)

 

 

まぁさまに関しては、もう、

「早すぎる」の一言に尽きます。

あともう1作くらいやってくれても…。

 

まぁさまの宙組はいつもキラキラしていて、

明るくて、まぁさまそのものでした。

まぁさまの人格が、ここまでの輝きを放つ

原動力になっているのだと思います。

 

まぁみりの関係がとってもステキです。

少ないヅカファン歴ですけど、コンビとして

1番好きかもしれないです。

2人がトップとしてコンビを組んだのは

すてきな運命だったと感じます。

同時じゃないことも、まぁさまの会見を見たら

受け入れざるを得ません。

それが2人が1番輝ける道だったんでしょう。

 

本当に惜しまれます。

タカスペで、まぁさまとだいもんと明日海さんが

揃っている姿を観たかった…。

 

今、わたし思っていたよりもずっと

まぁさまのこと大好きだったんだなって

しみじみ実感しています(笑)

 

 

だいきほトップコンビ就任については、

ただただおめでとうの一言です。

 

わたしは花組ファンなので、この2人の再会は

喜ばしい派なのですが、やっぱり少し

複雑な思いもあります。

 

一部で、だいもんが雪組子から選ばず

真彩を呼び寄せたと叩かれたり、

真彩自身も風当たりが強いタイプで…

 

こういう場合は、トップさんが組子や

相手役さんとどういう関係性を見せていくかで

ファンの反応が大きく変わると思います。

明日海さんをみていると特に明らかです…苦笑

 

だいもんも人見知りだと自分で言っていますし、

スカステの組子とのトークとかを見ていると

なんだか不安になることも多いですが(-_-;)

なんとかみんなから愛されるトップコンビに

なってほしいなと願っております。

 

お披露目の全国ツアーはぜひ観に行きたいです。

実家の近くに来てくれるので!

 

大劇場のお披露目公演は、ファントムがいいと

思っていましたが、これはだいきほは実現しない

前提で、夢だと思って語っていたことで(笑)、

いざ実現した今、お披露目でファントムやっちゃうと

もう早速夢が叶った感があってそのあと

燃え尽き症候群になっちゃいそうなので

ファントム以外でお願いしたいです(笑)。

 

1本ものなら、「1789」とかどうでしょう。

だいもんは当然ロナン、真彩はオランプで。

せっかくお披露目だから、絡みがないと(笑)

 

マリー・アントワネットは誰がやるか…

咲ちゃんというのもちょっと無理があるので(笑)、

「王家に捧ぐ歌」のアムネリスの例もあるので、

普通に歌える娘役さんでもいいと思います。

雪組ならヒメさまとか。

 

まあ、もう決まっているんでしょうけどね、

お披露目の演目は(笑)!

 

 

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雪組退団者にみりおんに、心が忙しい。

 

宝塚ファンにとって、今日は

心の忙しい1日でした。

 

トップ娘役のムララストデイと

トップコンビ退団公演の集合日を

重ねるなんて、劇団もすごいことしますね。

 

雪組の退団者、雪組ファンじゃなくても

知っている方たちばかりで動揺が

広がっています。

 

ここのところ、退団者が下級生だったり

人数が少ないことが多かったので、

久々に爆弾を投下された気分です。

でも、トップコンビの退団公演らしい

というか…。

ものすごいチケット難になるでしょうが、

華やかな公演になりますね。

サヨナラショーも…。

 

個人的には、桃花ひなさんの退団が

惜しまれます。

すごく可憐な少女の役から

しっとりしたお姉さままで演じられる、

花組で言えば華耀きらりさんのような

娘役さんだと思っていました。

でも、桃花さんも研11なんですね…

 

幕末太陽傳は、ライビュでしか見られないと

思いますが、最後の日まで応援しています。

 

 

一方で、みりおんサヨナラショー。

 

幕開き1曲目が「蒼氷色の瞳」と知って

なんだかもう、泣きそうになりました…

「TOP HAT」からの曲がないのは意外でしたが、

みりおんのトップ娘役としての歴史を

素敵にたどった良いセットリストですね。

 

こちらもライビュを観に行く予定なので

楽しみにしています。

きっと、泣きます(笑)。

 

 

次の大きな発表は、雪組の次期トップコンビ。

もう大体見当がついてるのに、

ずいぶん長いこと焦らされているので

さっさと発表してほしいです。

 

 

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映画「僕らのごはんは明日で待ってる」の文句と感想を書き連ねる【not宝塚】

 

最近見た実写化映画の文句と感想を

書き連ねるシリーズ第2弾は

僕らのごはんは明日で待ってる」です。

 

あらすじ等はこちらから↓

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』 

 

 

 

わたしは中学生の時から

瀬尾まいこさんの小説が好きです。

瀬尾さんの小説は殆ど読んでいます。

 

瀬尾さんの小説は、日常の生活の

描き方が巧みで、物語の中でものすごく

大きいことが起こるわけではないのに、

引き込まれてしまう魅力があります。

 

その分、実写化って難しいのかもなと思います。

僕らのごはんは明日で待ってる」は

その最たるもので、瀬尾さんご本人も

実写化にあたり公式サイトのコメントで

「平凡な話なのにと驚きました。

 主人公はごく普通の男の子で

 特別なことは何も起きない話だから、

 映画にするのたいへんそうだなあと

 他人事のように思っていました」

とおっしゃっています。

 

だからそんな物語を実写化でどうするのかと

思って観に行って、正直がっかりしました。

物語が起こる順番を変えてしまったのです。

 

原作では、小春が葉山くんに別れを告げた理由は

「おばあちゃんに太陽のような人と

 一緒になりなさいって言われたから」

で、でもそれを振り切って結婚し、

幸せな生活を手に入れたと思った矢先、

小春の病気が発覚する、という流れでした。

 

でも、映画では小春が一方的に分かれた理由は

じつは病気だったから、でした。

それに気づいた葉山くんはカーネルサンダース

抱えて病院に突撃し、小春を励ますという…

 

それじゃあ、恋空と一緒じゃん。

そういう話じゃないんだよこれは。

 

入院生活を共に過ごすことで、

葉山くんは

「兄貴が死んだ経験も役にたつことが

 あるんだな」

と前向きに考えることができるようになるし、

そもそも小春が異常なまでに子どもを欲しがるのは

小さい頃両親に捨てられた経験があるからで、

そこの書き込みも本当に薄い。

 

葉山くんの性格の多くの要素は

「兄貴が長い闘病の末に死んだ」

という経験によって成り立っているのに、

映画の中では「兄貴が死んだ」というのが

ただの「設定」で終わってしまっている。

 

結婚する前に病気になってしまったんじゃ

その経験を前向きに受け入れることなく

終わってしまうし、まして

カーネルサンダースを持って走るような

人にもなれない。

まじで意味わかんない()

 

 

あと、「植物図鑑」の感想でも述べましたが、

こういう日常の何気ない会話を中心に進む

物語こそ、役者の演技力がもろに出ます。

 

新木さんの演技がちょっと…

厳しかったかな。

女優の経験も豊富なはずなんだけど…

小春がいつも仏頂面というか、

怒っているように見える。

まあ笑ったり泣いたりもしているんだけど、

「きみ本当に葉山くんのこと好き?」

って思ってしまった。

葉山くんが一方的に小春に執着しているように

見えてしまったんだよなあ。

 

 

まあ、恋空チックな物語に変えてしまうくらいなら

映画化するなって思いました。

あと、2人ともちゃんと専業の俳優を使え、と。

裕翔は割と昔からジャニーズの中では演技うまいと

思っているけど、それもジャニヲタの贔屓目かも。

 

原作知らない裕翔のファンが一番得する映画かな。

あー、結局植物図鑑と同じじゃないか(笑)